まさかの『宗方・沖ノ島』が世界遺産への第一歩へ。しかし考古学にあまり詳しくない方では、一体どんなところで何が凄いのかイマイチ理解できないはず。今回は未来の世界遺産『宗方・沖ノ島』についてまとめてみました。
『宗方・沖ノ島』とは?
絶海の孤島で神職1人しかいない島『沖ノ島』。4世紀後半から10世紀と、古墳時代から平安時代頃までの大和王権の祭祀施設の跡が確認されており、古代より中国と朝鮮からの対外交流の重要航路ということで海上航路を守る神の島として多くの人々に信仰されてきたことが伺えます。
また、島からは鏡や玉類、武器、馬具などの国宝や中国や朝鮮製の品々など国際色豊かな遺物も確認されており、その考古学的な重要性から国指定となっています。
ちなみに豊かな遺物の数々から、沖ノ島は「海の正倉院」と呼ばれているそう。
現在も裸になって冷たい海の中で禊ぎを行うなど、古くからの信仰を守るなど伝統的な側面が根強いです。
ちなみに女人禁制で、島に入っても島のことを一切喋っちゃダメらしい。しかし沖ノ島の情報について調べれば知ることができる時点で今さら感が僅かに感じられるのは何故だろうか……?
誰でも沖ノ島に行けるの?
男性なら行けます。男性で根性がある人のみですね……冷たい海を我慢できる人、沖ノ島が待っています。
ただ行けるとしても年に一回の大祭のある5月27日のみ。しかも抽選だって!
倍率は結構高め。200人くらいしか応募しないそう。
必要なのは運と根性ですね!運と根性がある方、早く! 噂だと募集した途端にすぐ埋まっちゃうらしいです。もし早く沖ノ島に入りたい方は早めに!
ちなみに沖ノ島で行われる大祭は日露戦争の「日本海海戦」が関係しているらしい。沖ノ島と全く関係ないじゃんと思いきや、実は沖ノ島では日露戦争当時に陸軍の砲台や海軍の拠点などの施設が作られ、現在もその跡が残っているそう。
その大祭は、この日本海海戦で戦没した慰霊のためらしいですが、その為に来ている人は一体何人いることやら……
戦争の生々しい記憶が、一般人が上陸できるキッカケを作っているとは、皮肉ですね。
世界遺産になるための問題点
世界遺産への候補となりましたが、問題点があります。それは「女人禁制」ということです。
女性の差別から、世界遺産になるのは難しいと言われてきましたが、今後どうなることやら……地元では女人禁制は差別ではなく「伝統」であると主張しています。
ただ世界遺産に含まれた中には女人禁制もあるので、勧告も受けたし特に心配する必要もなさそうですね。
ただ時代の流れで、何だか変わっていきそうな予感もするような……まぁ男性でさえ簡単に入れるような島ではないですし。
ちなみに何故「女人禁制」なのかというと、沖ノ島で祀っている女性の神様が嫉妬するからだとか……そりゃ恐い。
まとめ
今回また新たに日本で世界遺産が誕生されるというのは喜ばしい限りです。それと同時に、沖ノ島という考古学的な価値や沖ノ島の民俗学的な価値について気づいていけば、もっと沖ノ島の魅力に引き込まれることでしょう。
例え行くことは叶わなくても、知ることだけでも価値はあるはずです。東京都民が東京タワーに登った事なくても東京タワーを知っているようなものです。
この例えはおかしかったかな……?